「内定コレクター」って知っていますか?
内定を複数社から取ってから、
その後に、どこに入るか企業研究をする人もいるとか。
このご時世に、
なんともうらやましい人がいるもんだなとも思いますが、
顔をしかめる人もいるかもしれません。
しかし、この一人で内定をいっぱいとっちゃう人、
これは、ある面、間違った行動ではないな…と思います。
内定をとれば、
窓口の人事担当者も囲い込みに入るでしょうから、
学生側は本音で企業の内実を聞き、はぐらかすようなところがあれば、
そんな会社、蹴っちゃえばいいだけの話だと思うのです。
とはいっても、
どこまで企業側が内実を見せてくれるかは、わかりませんが…。
前章までの話で書いておりますように、
基本的には、配属はどうなるかわからないというのが普通の会社の話です。
部門ごとに採用枠を設けて、
内定を部門ごとに出していく企業も増えてきてはいますが、
まだまだ少数です。企業によっては、
同じ会社の事業部間で、優秀(と思い込んだ)学生を取り合って
他部門をけなしたりするケースもあります。
こうなると、
事業部採用は弊害の方が大であると思わざるを得ません。
さて、ここで私が言いたいのは、
なにをやりたいということが明確になっている人は、
内定をとったら、配属交渉をしろということです。
複数社、中には10社以上のコレクターもいるということですが、
どこの会社に絞り込めばいいのだろうというときは、この手を使うに限ります。
この部署で、こういう仕事をさせてくれるのなら
他社は断わります…ということです。
本気で、あなたを採用したければ相談に乗ってくれるはずです。
気の利く人事担当者であれば、
人事部長と配属希望部署の長に会わせて、
「約束するよ」くらいの台詞を言ってくれるはずです。
生意気だとか、
あなただけに特別なことはできない…などと言うのであれば、
そんな会社は蹴りましょう。
但し、言っておきますが、
この手を使っていいのは、
会計を学んで、公認会計士の資格をとるための布石として…、といったように
明確な配属希望を持っているような人だけですよ。
明確な意思、高い納得性を持つ理由がないのに、
配属はここに…!なんて意気込んだふりをしても、話の過程でボロがでるだけです。
特にやりたいことが無いという人でも、
面接を受けるときには、そうは言えませんから、いろいろと勉強して、「やりたいことがあるあるマン」に変身し、
面接する側を欺いていくわけですが、
面接する側も馬鹿ではありませんから、
やりたいと主張する内容に合理的で納得性の高い理由が無ければ、
本人の配属希望は重視しません。
ですから、やりたいことを無理矢理見つける作業よりも、
なぜ当社というブランドを選んだのかという理由説明に力点を置いた方が、
面接は通りやすくなります。
その際、
どこかに書いてあるような通り一遍の言い回しは逆効果です。
あくまでも、自分の実体験(たいそうな話じゃなくていいんです)で
語ることが大切です。
そうそうみんなが、
修羅場をくぐってきているわけでもないですしね。
ものすご~い体験をしている人なんて、
そうそういませんもんね。
どのようなプロセスを経て、
その[ブランド=価値ある会社]が好きになったのかを、
よ~く考えてみましょう。