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このブログは就職専門のブログです。 今後も、宣伝・広告の類は一切載せませんので、学校関係の方は、安心して学生にお薦めください。

2013年6月18日火曜日

就職成功の黄金律―50 社内起業という考え方

当ブログ第48回において
「起業を考えるあなたへ」と題する一文を
掲載しました。

それに関するメールをいただきました。

ご本人には、
一例として、このブログに概要を載せる許しを得ましたので、
今回は、社内起業という考え方があるよ...という話をします。

いただいたメールには、
以下のようなことが書かれていました。

----いずれは、私も起業してみたいと考えています。
   しかし、すでに、なにかやりたいことが
   見つかっているわけではありません。
   このまえのブログに書かれていたように、
   世の中にあるべきサービスが無いので、
   自分でやってみよう...ということでもありません。
   しかし、自分で会社をやってみたい。
   当面、どういう行動をとるのがよいのでしょう。

だいたい、こんな感じです。

第48回目のブログにも書きましたように、
若い皆さん、特に、いま学生で、
これから職を得ようという人たちに欠けているのは、
経験です。

そして、ここでいう経験とは、
世間、商習慣である、という話をしましたね。

これは、そう簡単に身につけられる知識とは
言えません。

ですから、
なにか、とてつもなく斬新なアイデアがある
というような場合でないのであれば、
なにも焦る必要は、まったくありません。

そこで登場するのが
「社内起業」という考え方なのであります。

わかりやすい身近な例で話してみますね。

「あなた」は、焼鳥屋さんに就職しました。

その焼鳥屋は、焼鳥の種類こそ多くありますが、
やっていることは焼鳥のみです。

働いてみて、だんだんわかってきたことは、
不況期においても、売上は落ちずに
一定の利益水準を保っているということです。

いつも昔からの味を頑固一徹に守り、
それを支えてくれている固定客がたくさんいるからです。

焼鳥屋の中堅社員として
大将(社長)に認められるようになった「あなた」は、
ある日、おもいきって、大将に言いました。

あなた 「焼鳥以外のメニューは考えないんですか」

大将 「焼鳥以外のメニューって何なんだい」

あなた 「鳥の唐揚 か、鳥釜めし はどうかなと」

大将 「そうだな。俺も鳥料理は考えたことがあるんだ。
    でも、おまえが、鳥以外の料理を言ったりしたら、
    頭にゲンコツくらわしてやるところだった。
    まずは、鳥の唐揚やってみろ」

こんな、たわいもない話ですが、
言ってみれば、これが「社内起業」の第一段階なのです。

まずは、会社、社長の方針を理解する。

ここでは、大将が焼鳥を会社の大黒柱と位置づけ、
焼鳥の品質管理を徹底し、高い顧客満足度を維持し、
会社の安定経営を実現していること。
日頃の仕事ぶりから、
大将は鳥の仕入れ、仕込みに全精力を注ぎこんでいる
という事実。いわば、鳥いのち であるということ。

次に、「あなた」は、一所懸命仕事をして、
中堅社員としての地位を築きます。

ここでは、中堅社員として、大将との相互信頼感が、
「提案」という具体的行動に現れます。

会社という組織は、売上をもっと伸ばそう、
利益率をもっと高めようとしますと、
本業の柱に近いところから、
だんだんと業容を拡大していきます。

それぞれの分野には、
すでに、それぞれ業界の雄がいますから、
いきなり、異なる業種からそこに入っていっても、
何か斬新なアイデアが無ければ、
成功は難しいものとなります。

ところが、この大将のところのように、
「あそこの焼鳥は絶品!」という世間の評価を得ていれば、
鳥釜めし も 鳥の唐揚も きっと美味しいだろうな...という
期待感を抱いてもらえます。

で、あなたは、鳥の唐揚事業の事業部長として、
自身の提案を会社の第二の柱とすることに成功。

数年後には大将から暖簾分けの許しを得て
自身の会社を起業することになるのでした。

めでたし、めでたしですが、
私はおとぎばなしを書いているのではありませんよ。

会社というものは、常に、
社内起業を提案できる人材を求めているものなのです。

言いかえれば、各部門長は、
社内起業を提案できる人材を育成できなければ、
その職責を果たしたとは言えぬほど、重要な案件です。

自分の好きなことをやっている会社に入り、
そこで社内起業を提案し、
そこでサントリーではありませんが、
「やってみなはれ」との言葉をもらい、
責任者として取り組んでみる。

そういう経験をしてみた後に、自身で起業してみる。

起業は、それからでも、全然遅いということはありません。

イビデン株式会社、調べてみてください。

創業当時とは、全く、別の事業を、いまは やっています。

時代、時代に合わせた、社内起業の連続が、
この会社を支えてきたといってもよいでしょう。